開催レポート

収穫ロボット×AIによるデータ分析で、最大収量×最大利益化を図る

ハウスの可視化を加速するSustagram Farm/山口 孝司( AGRIST株式会社)

プレゼンテーション概要

山口さんの提案は、「AI農業プラットフォームを使用してハウスの可視化を加速する」こと。

ピーマン農家やキュウリ農家の人手不足、特に収穫の際に人手が足りないという課題を解決するために、山口さんは収穫の手助けをするロボットを開発しました。また、ロボットを製作するだけでなく、農家となってこのロボットを使った「儲かる農業モデル」にも取り組み、昨年、半導体商社のマクニカ、宮崎県との三者で公民連携協定を結び、ピーマン収穫ロボットの社会実装を進めています。

山口さんはすでに宮崎県と鹿児島県の3カ所で農場を運営しています。2023年に立ち上げ鹿児島県の東串良農場をフラッグシップ農場として、最先端の農業に取り組んでいます。実際に営農実績として、一般の農家の1.5倍ぐらいの収量を上げているそうです。

しかしながら、新たな課題も出てきました。「できたピーマンを市場に出すと、結局、相場によって買い叩かれる。せっかく収量を上げて出荷しているのに、それに伴う売り上げがついてこないという新たな課題に気づきました」と話す山口さん。そこで今後の取り組みとして、「今後はAIを使って、生産側と需要側のデータを連携していきます。最適なタイミングと最適な物量で収益の最大化を図っていきます」と。

AIを使って勘と経験からの脱却、収益の最大化を図るために、肝となるのが収穫ロボットです。ロボットにセンサーを取り付けて収穫しながら、圃場の中のあらゆる細かいデータを採取。従来の定点観測によるデータ取得ではできなかった細かな環境整備が可能になり、生育のバラつきを抑えるということができるそうです。ロボットは、実だけでなく花も見つけるので、そこに気象予報気象予測化データを掛け合わせることで、精度の高い収量予測をつくることができます。

また、こうしたデータを連携することで、食品ロスを削減し、その焼却処理に伴うCO2の排出を削減も目指すという山口さん。今後は、大規模なAI農業プラットフォームを茨城県常総市で実証していくそうで、「AI農業プラットフォームを、自動化農業パッケージさせたサステナブルファームとして、“より再編可能性の高い儲かる農業”ということで販売をしてまいります。今後も持続可能な農業、サステナブル社会を実現してまいります」と、締めくくりました。

審査員講評

アグベンチャーラボの荻野さんは「生産者にとってはすごくいい話。ぜひ実現して、定着させていただければと思いました」と話しました。UnlockSの田中さんは「こういったファームができてくるのは、本当にいいことだと思います。さらに、ロボットのみよりも食料自給率やその地域に災害時に役立てられるような、多様な価値を訴えられるなというふうに思います」と講評。審査の結果、山口さんのプレゼンテーションは、ビジネス部門の優秀賞を受賞しました。明治ホールディングスの長田昌士さんは「まさに未来を創るフードテックビジネスコンテストという名前にふさわしいお考えだったと思います。本当にこういう未来が想像できるような感じがしましたし、いろいろ課題はあるのかもしれませんけど、すごく期待ができるような内容でした」と評価しました。

その他のプレゼンテーション

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